札幌マラソン

    東京オリンピックのマラソンなどの競技の開催地が札幌に変更されたそうだ。私は小池都知事を支持していないし、そもそも日本でオリンピックをやることにも賛成でなかった。それでも、この唐突で常軌を逸した決定には、納得いかないものを感じるし、都が費用の支払いを拒否するのも当然だと思った。世の論調もおおむねIOCの強権的な決定に批判的であり、日本がなめられていると感じた向きも多かった。私もその通りだと思う。スポンサーと放送権を背景にした巨大な利権で動くIOCというもの自体に私は底知れぬ闇を感じるし、そもそもオリンピックなんてなくてもいいのではないかと思う。各競技の世界選手権なりワールドカップなり、あるいは地域大会で十分なのではないかという気もするのだ。世界一を決める質の高い試合や競技は見たいと思うが、巨大になり過ぎた組織の弊害は計り知れない。とは言え、昨日テレビで六大学野球早慶戦をたまたま見ることになったのだが、ワールドシリーズは言うに及ばず、終わったばかりのラグビーのパワーと熱量にくらべると、何だか気が抜けるような代物であった。やはり、四年に一度の世界レベルの真剣勝負は見る価値はあるのだろうが、それでもこの急な会場変更には、割り切れぬ思いと屈辱と怒りしか感じない。札幌が嫌いになりそうなのである。