三渓園呈茶席

九月四日(日)晴
八時半過ぎ家を出で、車にてN子を乗せ三渓園に至る。望塔亭の抹茶処にてN子の母親やN子が呈茶をするため、着物を着たN子を送り届けた訳である。裏千家表千家等が順番に、お点前の発表の場として使ふのだといふ。十時半前に余は一旦三渓園を離れ、家に戻つて掃除片付けなどの後再び三渓園に往く。三時に金曜此の件を話して来る事になつたМ氏と入口で待合せ、中からN子にも来て貰ひ引き合せ、三人で内苑の建物を見て歩く。其れから茶処に戻り、N子の点前で薄茶を一服喫す。四時で仕舞ひとなり片付けの後呈茶に参じた五名を余とМの車に分乗させ根岸の駅まで送る。
此の日台風被害の甚大なることを知る。和歌山、奈良、三重での雨量の多きこと想像を絶す。自然の猛威止まる処を知らずと言ふべきか。