2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ここ数日

四月二十六日(火) 昨夜より喉の痛み甚だし。此の日喉の消炎剤を飲む。帰途横浜に赴き注文した鞄を購ひ、地下街にて牛肉を食して帰る。 四月二十七日(水) 午前中移動、新幹線車中に箱のテイツシユペーパーを持ち込み、鼻水をかむのに暇なしの有様。午後プレゼ…

四月二十四日 (日)晴

久しぶりに天気が良く、朝から洗濯、掃除。午後はふと思ひ立つて、フジコ・ヘミングのピアノを聴きながら革靴の手入れをすることにした。所謂靴磨きである。わたしは靴の手入れにはうるさい方で、サドルソープを始めとして各種クリーナーや靴墨、ミンク・オ…

シィーティー

病院に行つた。 脳神経外科と神経内科で診察を受け、CT検査を受けた。 脳神経外科の待合室で、頭を怪我した老婆と其の息子らしい男性が会話のやりとりをしてゐる。母親は耳が遠く、質問と答へが頓珍漢になりがちで、息子は勢い大きな声で何度も怒鳴るやう…

ビーピー

四月の後半はこんなに寒かつただらうか。 もの悲しさばかりが募る春である。眩暈と吐気が続いてゐたので会社の看護師に相談したところ血圧が高いことが判明した。今まで一度たりとも高血圧などと言はれたことがないので驚いた。尤も、高血圧といふ程でもなく…

白馬の騎士

わたしが精神的にダメージを受け窮地に陥つたとき、必ず現れてはわたしを励まし、一緒に居ることでわたしの心を安定させてくれるばかりか、楽しい時間を過ごして最後には前向きな気持ちにさへさせてくれる、正に白馬の騎士のやうな存在がわたしには居る。今…

自粛のお知らせ

わたしは弱い人間である。強がつてゐなければ生きてゆけないほどに弱い。 そして、動き始めると極端に走る。 何もかもが嫌になつたのである。もう禁酒もやめた。もともと自粛のやうな禁欲生活を続けてゐた訳だから、今回禁欲を自粛して快楽を求めることにし…

電気の伝記

蛍光灯が嫌ひである。 明りの質が苦手なのと、たいていは明るすぎること、そして目がちらつく点が嫌なのだが、特に切れかかつてチカチカし始める様は、まるで断末魔の叫びのやうで、見るに耐へない。 会社では蛍光灯ではあるものの、上向きの間接照明に出来…

フラツシユバツク

最近のわたしの心身の不調は、やはり地震と津波の影響によるものなのかも知れない。 香山リカが震災後に人々が陥りやすい精神状況について書いたものを読んでゐたら、どうも自分に当て嵌まりさうな徴候の記述を見つけたのである。例へば、地震や津波の衝撃的…

自粛と大祓

世の中「自粛」をめぐる賛否両論で喧(かまびす)しいが、わたしは基本的に、自粛を「触穢」や「物忌み」の現代版だと考へてゐるので、死や禍(わざわひ)を穢れと思ふ人たちは必然的に自粛をするのだらうと思ふ。要するに、穢れが自分に伝染するのを恐れて外出…

逃亡者

戦後の混乱期のことである。わたしはある理由から職にも就かず、残飯を拾ふなどして辛うじて餓ゑを凌いでゐた。或る時は眠つてゐる人の横にある鍋から御玉杓子で掬つて取つたもやし数本が一日の食事といふこともあつた。そんなわたしが駅で大学生くらゐの若…

四月九日(土)雨後陰

体調が悪い。寝台から体を起さうとすると眩暈と吐気に襲はれる。其れも消化器系の吐気ではなく脳神経系の吐気である。まず寝台に腰掛け様子を見てから、徐に立ち上がらうとするも足もとがふらつく。真直ぐ歩けないのだ。階段の手摺を使つて何とか二階に上る…

鎌倉の桜

四月八日(金)晴風強し 有給休暇を取り、一時帰国中の友人と鎌倉の桜を見に行く。此れに際し有給取得の届を会社に出すのだが、わたしは事由欄に「花見」と書いた。普通は「私用」で済ますのを、時期だけに正直に書いたのだが、さういふ処が上役やお偉いさんに…

梅と桜

家の近くの桜もだいぶ咲き始めた。すでに満開の木もある。桜は満開が良い。梅はまだ寒いうちに枝の少ない老木にちらほらと咲き初むる風情を好むが、墨梅や琳派や四条派を始めとした絵画の美しい梅のすがたを見すぎたせゐもあつて、現実には美しいと思へる梅…

檻のある家

四月五日(火)晴 Nさんといふもの書きをしてゐる女性と一緒に、彼女の知り合ひの家に向ふ。下町の路地を抜けて坂を登ると高台の見晴らしの良い家に着いた。かなり裕福さうな家だが、玄関から迷路のやうな廊下を抜けてリビングに出た。主人らしい恰幅のいい…

不都合な真実

驚くべき事がわかつて来た。 三月十六日にわたしは今こそ此の国難に対して全国の社寺が攘災護国の祈りを捧げるべきであると書いたが、其の後神社が何を為してゐるのかを調べるうち、極めて作為的としか解釈できぬ或る動向が浮かび上つて来たのである。端的に…