2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ビッグデータ

数年前に聞いた話だから今もその通りであるかは知らないが、IT業界では2045年問題というのがあるそうだ。その頃にコンピューターや人工知能が人間の脳を超えるという。そうした時代の到来に備え、人間の究極の目的を考えるチームが、インテルなどには3000人…

ブーム

今、叢書ウニベルシタスの一冊を読んでいるのだが、この叢書を手にするのは久しぶりのことである。きわめて質の高い海外の著作を翻訳してくれるので、一時はよくこの叢書のものを読んでいた。一冊読むと、次に読みたくなるものも同じ叢書だったりすることが…

脱走劇

文樂を寫した映像を見てゐる。最後の方は寝てしまひ、終はつて皆が拍手をするので目が覚めた。ややあつて松岡老師が壇上で簡単な説明をして散會となつた。場所は丘の上の弐階建ての本樓である。多くの人は關係者なのか弐階に上がつて行き、わたしは玄關に向…

策略

自宅兼事務所の建物の中にたくさんの人がいて、忙しく立ち働いている。その一方で皆よく喋り、それがことごとく近所の人の噂である。隣の広い庭のある家にはレクサスに乗っている、事業本部長などやっていそうな眼鏡をかけた50過ぎの男がいるのだが、周囲の…

誰も不思議に思わない

考えると不思議なのである。どうしてこうまでテレビ番組に料理や食べ物があふれることになったのか。高山大人はテレビと料理は相性がいいと言うけれど、テレビで味は伝わらないからである。いわゆる食レポのおかしな日本語の下手な味表現を見たり聞いたりし…

フランスの歯磨き

このところ昨年に製作されたヨーロッパの映画を何本か映画館で観た。イタリアの寒村の無垢な青年が奇跡を起こす現代のおとぎ話のような『幸福なアザロ』、ポーランドが共産圏だった時代の歌い手の女性とピアニストの男性との、時代に翻弄された愛と芸術(音…

香り・ことば・AI

渋谷のヒカリエで開かれたセントマティック社のKAORIUMのプレス発表会に行って来た。「香りの超感覚体験を作る共創型プロフェッショナル集団」による、「香り」と「言葉」の変換システムだという。そう聞いては、香りと言葉のプロを自認するわたしとしては、…

中二病

この言葉が広く知られるようになって久しい。その特徴や実例を読むと今の自分にもあてはまることが少なくなくて苦笑を禁じ得ないが、振り返れば確かに中一の秋ぐらいからから中二の終わりまでは、大人ぶって背伸びしているくせに驚くべき無知さをさらけ出す…

女の聲

ネズミという名のコンピューターのCMが嫌いである。何坂だか知らぬが、とにかく女性のタレントグループが出ていて、ネズミ、ネズミと連呼するやつである。ぱっと見てわたしの好みの女の子がいないこともあるが、何よりその歌声が嫌いなのである。ひとりひ…

昔のFM

中高生のころ、よくFM放送を聞いていた。あの頃はオーディオに凝った高校生など案外多くて、親にせがむと母親がコツコツ積み立てていた貯金を出して、テクニクスの「ステレオ」のセットを買ってくれた。嬉しかったが、今考えると申し訳ないような気にもなる…

京都ぎらい

わたしは京都が嫌いである。一時は足繁く通っていたこともあるが、あることをきっかけにつくづく嫌になった。なまじ好きだっただけに、ケチがついて嫌いになるととことん嫌になる。京都生まれや京都に住む人たちに知人は増えたし、中には結構親しくして貰っ…

一流のもの・こと

若いうちから一流のものに触れておけとはよく言われることである。確かにその通りだと思う。若く頭や感性が柔らかいうちに一流のものに触れていれば、後の人生においてものごとの判断の際に正しい基準が持てるだろうし、審美眼も育つ。とは言え、育ちの良さ…

ものの数にも入らない

こちらでは親しく接して貰っていると思っているが、要するにその人にとって自分がものの数に入っていないことがわかって寂しくなることがある。ある写真家の写真を江戸絵画と組んで見せるという試みがあって、これを見た人が感動してこの試みを多くの人に知…

京大式

カードの作成を始めた。もちろん、クレジットカードでもタロットカードでもなく、B6のいわゆる京大式のカードに読んだ本から得た知識やアイデア、関連する事がらなどをメモしていくのである。学生時代に鏡の研究をしている際や、最初の著作を書いていた時分…

疲労困憊

書斎の片づけに結局週末の二日間丸々掛かってしまった。腰は痛み肩は凝ったが、数えてみれば書棚から移して紙袋に詰めた書籍は350冊あまりに過ぎず、配置こそ変わったが、書棚が本で埋まっていることは変わらない。逆にどうしてそれだけの分今まで収まってい…