2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

棚吊り

十月三十日(日)晴後雨 午前中ひとりで藤沢有鄰堂に赴き、注文してゐた表札を受け取つて帰る。備前焼に嶺庵の名と名前を入れたもので、黒の隷書の書体は思つた以上に悪くない。帰宅して午後片付けを進め、ほぼ終了。掃除をしてからN子と車でホームセンターに…

片付け

十月二十九日(土)陰時々晴 宿酔と睡眠不足で終日睡気甚だし。N子の荷物を収納すべく、さらに物を捨て家の中の整理を進める。居間は大分片付き、飾り物などを配置してかなり良い雰囲気になる。使ひ勝手の悪い空いたスペースがあるよりも、ある程度物が置かれ…

絵で見る香り

十月二十八日(金)晴 三時過ぎ会社を出で上野に向かふ。東海道線内爆睡。上野公園口より徒歩東博に往き、平成館で呉昌碩の書画を見る。画や行書も確かに良いが、今回は篆書の般若心経に圧倒された。篆書とは古代中国人の世界認識が視覚化されたやうなものだか…

嫌ひなひとびと

十月二十六日(水)晴 秋冷 やはり嫌ひなものは嫌ひである。松岡先生の日刊セイゴオにある「キライダ」で共感することが多くて、つひ自分もやつてみたくなつた。 加藤清史郎といふ子役、大人が望む子供らしさを演ずる姿に吐き気がする。自分が子供の頃から、こ…

呻吟

十月二十五日(火)陰時々晴 殆ど暑し 定時退社。帰宅後尺八練習。夕食の後執筆。頼まれて原稿を書くのは久しぶりで、匂ひや香りに関する論考から無遠ざかつてゐたこともあり、思つてゐた以上に筆が進まない。しかも必要な資料が見つからない。離婚後は執筆や…

動物の夢

十月二十四日(月)陰 夢の中によくライオンが出てくる。街に突然現れることもあれば、檻の戸が開いたままの場所にたまたま入り込んでしまふこともある。先日は、川沿ひの土手の上を馬に乗つて走つてゐると、地面に何かの死体のやうなものがあり見るとそれはラ…

引越と入籍

十月二十三日(日)陰後晴 七時半起床。午前中家の片付けをなし家具の移動など行ふ。午後一時過ぎN子を迎へに駅まで行く。三時半荷物を積んだトラツクが到着。N子の荷物の搬入を開始。思ひの他の大荷物で、洋服・和服・履物・鞄の類が山ほど運び込まれる。運び…

尺八開眼

十月二十二日(土)陰時々雨 昨夜突如尺八に開眼した。呼吸法を体得したと言つた方がいいのかも知れないが、とにかく今まで息継ぎに気を取られ、音も絶え絶えになつてしまふところが、クリアーに大きな音で吹けるやうになったのである。 夢かも知れぬと今朝も…

独裁と防災

十月二十一日(金)陰後小雨 カダフイ大佐の死を伝えへる報に接す。旬の人名や時事用語を載せると予想外のアクセスがあるので避けたいのだが、カタカナ表記に小文字を使はないから大丈夫であらう。 午後会社で防災訓練があつた。地震と津波を想定した、階段の…

柏陽高校

十月二十日(木)晴後陰 家の近くに柏陽高校といふ学校がある。朝の通勤時にその校庭の横を抜けて駅に向ひ、帰りには駅から正門を間近に家に戻る。県内でも有数の進学校らしいが運動の部活動も盛んで、通勤路のいたち川沿いの遊歩道を走る生徒もよく見かけるし…

電車内

十月十九日(水)陰 電車の中でマンガを読んだりゲームをしてゐるいい大人を見ると馬鹿じやないかと思ふ。これはまあ、古い人間であるかぎりごくまつたうな気持ちである。新聞や本を読んでゐるのを偉いとも思はないが、携帯電話のゲームや携帯ゲームで夢中にな…

名刺

十月十八日(火)陰 趣味や習ひ事、或は執筆関係で出会ふ方々に会社の名刺を渡したくなくて、肩書きのない本名を表に、裏に自宅の住所や号、メールアドレスだけを和紙に刷つた名刺を作らうとして、先日来藤沢の有鄰堂とやりとりをしてゐる。当初思ひ描いてゐた…

宿酔

十月十七日(月)晴 宿酔にて終日疲労を感ず。定時退社し帰宅。ひとり夕飯を取り執筆を進める。入浴して湯船に浸かり疲労回復を試む。十一時就寝。

香合墨池帯盃

十月十六日(日)陰 八時起床。朝食、入浴の後十時過ぎに今日は洋服にて出発。有楽町に出て国際フオーラムの大江戸骨董市を見て歩く。十一月から暫く開催されないこともあり、また欲しいものが具体的に幾つかあつた為今回はかなりの点数を購入。まず一昨日出光…

竹花茶

十月十五日(土)雨後陰 雨の中ホテルからタクシーで戸山町の一如庵に行き、改めてN子を神先生に紹介し庵内の美術品を案内して頂く。床の間には大雅の画と平安初期と思しき天部の立像。其の他の場所に掛けられたミロ、ゴーギヤン、レンブラント、ルドンなどを…

神楽坂神保町内幸町

十月十四日(金)晴夜に雨 十時前家を出で二子新地のN子の家に行く。其処で着物に着替へ、まずは神楽坂のアグネスホテルに向かふ。チエツクインをして部屋に荷物を置いてから再び街に出で、地下鉄で九段下に到り、徒歩神保町交差点に向かふ途中偶々見つけた便…

雪駄と干し柿

十月十日(月)晴 十時過ぎ車で家を出で、浅草に赴く。浅草寺裏に車を停め、新仲見世の辻屋本店に行き、雪駄を誂へる。流石に南部表は高くて手が出ず、野崎表のからすに印傳の鼻緒をすげて貰ふ。今まで父から貰つた南部表に蛇皮の鼻緒のものを履いてゐたのだが…

風邪

十月九日(日)晴時々陰夜驟雨 風邪が悪化し鼻も利かぬので香道は休むこととす。午後オーブンで熱せられた皿を持たうとして指に火傷。休日診てくれる病院を探し出して車で東戸塚まで行く。簡単な応急処置のみなるも、痛みやや治まる。夜執筆。

薪能

十月八日(土)晴 三時に家を出でN子とふたり着物を着て鎌倉に往く。横須賀線が遅れ鎌倉駅に着いたのは四時であつた。すでにKさんは改札口の先で待つてをり、すぐに三人でタクシーにて鎌倉宮に向かふ。舞台正面第一列目の席に着き待つこと暫しにて五時より第…

病欠

十月七日(金)陰 昨日から喉が痛み咳が出てからだもだるいので会社を休む。明日の薪能には何としても行きたいので無理をしたくなかつたのである。其の為に昨日は休んでもいいやうに提出のものなど仕事の算段はつけてをいたので特に問題もない。ここ数日来N子…

お召

十月二日(日)晴 十時頃友人のM氏が荷台の広い車で来る。ひとり掛けのソフア、簡易ベツド、ゴルフバツグ、折畳椅子などをM氏の車と余の車に分けて積み、二台で粗大ゴミ引き取り所まで運ぶ。一度家に戻り昼食を三人で倶にす。一時過ぎM氏去り、余とN子は車…

銀座の和服

十月朔日(土)晴 十一時より一如庵にて尺八稽古。一尺八寸管を持参し松風裏調子を吹く。其の後銀座に出てもとじといふ男着物の専門店に赴く。ストールを探すつもりなるも、季節まだ早く入荷せずと云ふ。角袖やお召の反物などを見せて貰ふも高いものばかりでと…