2022-01-01から1年間の記事一覧

ローマ帝国属州サッカー選手権

FIFAワールドカップがアルゼンチンの優勝で幕を閉じた。決勝戦のみリアルタイムでPK戦まで見て翌日睡眠不足となり、火曜の朝寒くて風邪気味となって翌日休んで抗原検査をしたらコロナ陽性になってしまった。それから一週間余、すでに陰性にはなっているが、…

キリスト教批判序説

『ユリアヌスの信仰世界』が伝える、ユリアヌスのキリスト教徒批判をいくつか紹介したい。 まず、「洗礼」が挙げられる。罪の穢れを一度の洗礼で清めることの効力を疑うのである。入信への象徴儀礼としてではなく、洗礼の実際的な効果を疑問視する訳だが、裸…

ユリアヌスの願い

ユリアヌス帝が復興しようとしたのは、我々がギリシア・ローマの神話の神々として知るユーピテルやアポロンといった神に捧げる神殿と、そこで行われる祭祀や神託などである。コンスタンティヌス帝によるキリスト教の公認と皇室資産のキリスト教会への寄付か…

キリスト教の勝利、或いは不寛容な世界の出現

「ローマ人の物語」第14巻『キリストの勝利』読了。ユリアヌスとテオドシウスという、方やギリシアの哲人を理想としてキリスト教徒の横暴を防ぎたい皇帝と、一方は完全にキリスト教に取り込まれて伝統的な多神教を禁じるに至った皇帝が登場する時代である…。…

一神教への吐き気

きっかけは、香料について旧約聖書を調べたことに始まる。高校時代に岩波文庫の『創世記』を読んで以来、たまに文学や歴史書などに参照された『詩篇』や『雅歌』の一節を聖書協会訳で飛ばし読みすることはあっても、まともに読んだことはなかった。それが、…

ローマ世界の終焉

自分の天邪鬼ぶりに驚くしかないが、塩野七生の『ローマ人の歴史』を最終巻であるXV巻「ローマ世界の終焉」から読み始めた。そうしようと決めて始めたことではないのだが、結果としてそうなった。きっかけは、『ヒュパティア』(エドワード・J ・ワッツ著、…

野球人(タマジン)

プロ野球界OBのユーチューブが面白い。見始めると何時間も続けて見てしまうことがある。裏話的なものも技術論も、ともに面白くためになる、ってなんのためになるのか自分でもわからないが、とにかく楽しく見ている。何故か知らないが、中日系の人たちに面白…

ミュージックライフ

先日、新しいCDコンポ(もはやそういう言い方をしているかどうかさえ定かではないが)が届いた。JVCの一体型コンポである。早速CDをかけてみるとやはり音は良い。 その日たまたま車のステレオでロキシーミュージックがかかったので、もっと聴きたくなり、帰…

ソファと音楽

先日ソファがやっと到着した。ハンス・ウェグナーのデザインによる、GE240というモデルで、名作と言われている。世によく出回っているGE290より、もともと数が少ないうえに、チーク材のものはさらに希少と言われている。幸い、たまたま見に行った家具屋でネ…

十有余年

二度目の離婚をしてからもう十三年になる。2009年の2月にひさしぶりにひとりで暮らすようになって、仏道が身近になったこともあるが、坐禅からはじめて室町以降の日本文化の粋に触れたいという気になったこともあり、とにかく「和」のものを好むようになった…

音の力

深津絵里という女優がいる。魅力的な女性だと思うが、昔からわたしはどこか痛々しい感じがしていた。今朝、爪を切っていてその理由がわかった。「深爪」を思わせる音の響きだったのである。しかも、最後が「り」で、鋭利と同じく鋭い。わたしは爪が弱くてす…

断捨離

齢六十を過ぎたこともあり、身辺整理というほどでもないが、家の中のものを減らそうと思い立ち、昨年の末から多くのものを捨て始めた。粗大ごみを持ち込めるストックヤードに何度通ったことか。本棚もふたつ解体し、その分の本も処分した。画集なども一部は…

ダメ親父

私は見ていないのだが、朝の連続テレビ小説という番組に出てくるのは、たいていどうしようもないダメ親父ばかりなのだそうである。妻と一緒に店を始めようと言い出しても、結局手伝わず、たまに手を出せばひっくり返したりやけどをしたりで、「私がやるから…

転覆船

カッターのような船にひとりで乗っている。会社の連中は先を行く小型船に乗り込んでいたのだが、私だけ用事があって乗り遅れたのである。私の乗る船は私の意志で動くもののようで、先を行く船を追いかけている。海上は交通量が多く、二三度危うく衝突しそう…

日本初

「本日はタカネット鷹杉が新春に皆さまお届けする素敵な商品のご紹介です」 「今日は何でしょうワクワクしますね」 「ハイ。今回は、日本初、日本初、日本で初めて、テレビ通販で定価以上でのご提供となります」 「それは凄いですね」 「そうなんです。何と…