ミュージックライフ

先日、新しいCDコンポ(もはやそういう言い方をしているかどうかさえ定かではないが)が届いた。JVCの一体型コンポである。早速CDをかけてみるとやはり音は良い。

その日たまたま車のステレオでロキシーミュージックがかかったので、もっと聴きたくなり、帰宅した後早速i-PadのアマゾンMusicからブルートゥース経由でロキシーのTrue to loveを聴いてみた。とても好きな曲なのだが、久しぶりに聴いてこの曲をよく聴いていた昔のことを思い出した。そう言えばあの頃聴いていたなと急にいろいろ思い出して、スティービー・ワンダーのPart time loverを検索して聴いたら、懐かしさに涙が出そうになった。就職したてのころ、アルファロメオに乗りながらよく聴いていたのを思い出したのだ。そのころはCDではなく、レコードからカセットに録音したものを車の中で聴いていた。

つい懐かしくなって、検索しつつ80年代の曲を聴き続ける。Careless whisper、English man in NYと続いて本当に涙が浮かんできた。若かった自分がそうした曲を聴いて感じていたことが思い出され、その先に起こるさまざまな良いこと悪いことを知らずにいた当時のこと、そして今の姿を思うと、 時の流れが実感されて何とも言えない気持ちになる。

いわゆる懐メロとはそういうものなのだろう。そうなるともう止まらなくなり、マドンナ、マイケル・ジャクソンシンディ・ローパーアニタ・ベーカーなどを連続して聴く。今さらの驚きなのだろうが、アマゾンミュージックなら聴きたい曲が簡単に聴ける。ラジオや街角でふと耳にするという偶然による懐かしさとは違うのだろうが、それでもさまざまな思いが胸をよぎり、音楽というものの新たな力を感じる。

音楽を聴いてそれを昔聞いていたころの自分の思いや出来事を思い出すというのは、単なる懐かしさとは異なる苦さが含まれることが多いのだが、それでも検索してあるいはリコメンドで出てくる「そう言えばそんな曲もあった」というのを聴き始めるともうやめられない。曲の名もどのアーチストの曲とも知らずに聴いていたものの、耳にした覚えのある曲も多い。その頃を思い出す中で過ぎ去った時代の雰囲気を感じて、やはり懐かしさに胸がしめつけられる。

多分その後も聴き続けたタイプの音楽より、当時よく聴いたもののその後忘れたいわゆるポップスの方が余計にそう感じさせてくれるのだろう。クィーンやレッド・ツェッペリン、ペットショップボーイズなんかはその後も普通に聴いていたからそういう懐かしさとは違うものになる。

当分音楽浸りになりそうである。