2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

學魔降臨

先日高山宏大人(うし)の謦咳に接する機会があり、大いに刺激を受けた。その博識ぶりはよく知られていようが、そのとどまるところを知らぬ博覧強記の引用と脱線に次ぐ脱線の語り口には、長いこと大学の教員として学生を惹きつけてきた熟達の技があり、時に傲…

未来の生活

ずっと昔の話、テレビ電話があったらどんなに便利で楽しいだろうと(多くの人が)思っていた。今や完全にそれが実現しているが、その間にもはや電話をする人がいなくなってしまった。もちろん、今でも電話をすることはあるし、遠いところに住む親子などがテ…

ノーベル文学賞

今年はペーター・ハントケというオーストリア人の作家がノーベル文学賞を受賞した。読んだことも聞いたこともない人だが、受賞に反対する人たちの言い分を聞く限り偏りのある問題なしとしない人のようである。毎年、その時期になると日本では村上春樹の受賞…

赤い星

与那原恵著『赤星鉄馬消えた富豪』読了。珍しく新刊本屋に立ち寄った際に目に留まり、読みたくなって購入。あっという間に読み終わった。 帯に「いったい彼は何者だったのか?」とある通り、赤星鉄馬のことを知る人はほとんどいないだろう。かく言う私も、大…

テック族

日経ネット版で連載中の「プロ野球動かしたテック族」が面白い。近鉄とオリックスの合併に始まった一連の球界再編の裏側に関わった人々を取り上げ、スポーツ新聞ではわからない「ことの本質」を丁寧に検証している。これを読むと、激動のパリーグが、ソフト…

サムライ?!

稲葉ジャパンの人気が芳しくないという。プレミア12の視聴率が悪く、試合時の球場の客入りも悪いという。ラグビーワールドカップの後だけに、世界トップクラスの選手が集うとは言い難いレベルの低さが明白な上に、稲葉監督の用兵にも疑問だらけであるから、…

下品な顔

テレビのニュースを見ていて急に嫌な気分になってチャンネルを換えるか消すことが最近多くなっている。言うまでもなく、安倍とトランプが出てくると、人品の卑しさ下品さに思わず顔を背けたくなるのである。安倍の卑劣さと開き直った厚顔無恥には呆れ返るし…

ロシアルート

駅前の広場を足を高く上げて歩く男がいる。昔のナチスの行進のようでもあり、さらにそれを滑稽にしたようでもあった。何やらブツブツ言っているので、明らかにちょっと頭のおかしい輩である。よせばいいのに会社の連中が何か言ったのか揉めはじめた。私はト…

断片集

喉が詰まった感じで気持ちが悪いと思っていたら口から蛇が頭を出した。うっと思いながら思い切って頭から蛇を引き抜くと胃がすっきりした。 フランス人にフランス語で指圧について熱心に説明している。 空を移動する馬がいる。斜めの構図で固定したまま静止…

音楽といふもの

トッパンホールで開かれた神令尺八演奏会に行く。曲目は根笹派調・下り葉、越後三谷、布袋軒鈴慕、琴古流鹿之遠音、諸井誠作曲対話五題。最後の二曲は、それぞれ青木鈴慕、藤原道山との連管。破綻のない綺麗な音色である。プロの演奏と言ってしまえばその通…

怠慢のアウトソーシング

給与や勤怠関係の業務が外部の業者に委託されてから数ヶ月経つが、これがまったく使えないシステムである。名指しで悪いが、ペイロールという会社である。ペイロールとは米語で給与そのものを指すから、そのネーミングからして嫌である。株式会社お給金、と…

札幌マラソン

東京オリンピックのマラソンなどの競技の開催地が札幌に変更されたそうだ。私は小池都知事を支持していないし、そもそも日本でオリンピックをやることにも賛成でなかった。それでも、この唐突で常軌を逸した決定には、納得いかないものを感じるし、都が費用…

国宝級

私はのんさんこと能年玲奈の大ファンである。あまちゃんで出会って以来、そのピュアで透明感のある可愛さとその憑依型の演技に魅了されて来た。声も好きだし、その顔立ちがきわめて魅力的だと思うのである。いまだに、自ら監督した映画で女子高生役をやって…

優勝

ラグビーワールドカップが南アの優勝で幕を閉じた。予選プール2位からの決勝トーナメント進出、いわばワイルドカードであるから、ナショナルズやホークスと同じである。今年は、そういう年なのかも知れない。エゲレスのディフェンスはそこそこ良かったが、ニ…

奢りの驕り

数年前パリに行ったとき、現地法人の社長になった会社の後輩と食事をした。凱旋門に近いフランス料理の店で、接待に使うのか、なかなか美味しかった。その時彼はご馳走してくれた。会社の経費だろうが、とにかく私にお金を払わせなかった。私は、こちらでご…

ワールドカップ

今回のラグビーワールドカップは、スタンドでの観戦こそ出来なかったが、いろいろな場所でテレビ観戦をした。予選プール中は日本にいて家のテレビで見ていたが、日本が南アに敗れた試合はリスボンのスポーツカフェで、同じ日の前の試合で敗れたばかりのフラ…

データ貪欲

医療やヘルスケア関係の開発に関わる方々と話をする機会があった。真面目な研究者なのだと思うが、その発言には思わず耳を疑いたくなるものが少なくなかった。彼ら彼女らは、とにかくデータが欲しいらしい。大量で、かつ他社が持たないデータを持つことを心…

独り言

二日連続で、朝の電車の中で独り言を言い続ける人に出遭った。心か頭の不調な人なのだと思うが、最初の日はごく普通の30〜40代の女性が、「実戦に弱い?」「実戦に弱い?」と、延々と疑問を投げかけていた。今日は男性で、「朝は絶対ダメ」「朝は絶対ダメ」…