2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

はつ桜

三月二十九日(火)晴 西山の大原野神社、正法寺、勝持寺、願徳寺、光明寺、楊谷寺を訪ねてから帰宅。中では正法寺の庭、願徳寺の国宝如意輪観音像が特に心に残る。 正法寺の石庭と勝持寺で見た今年初めての桜

梅と阿弥陀

三月二十八日(月)晴 小野の随身院に行き、梅園並びに庭園を拝観。梅は盛りを過ぎたれども、画に向く枝ぶり花の風情を探して楽しむ。其の後日野の法界寺にて国宝阿弥陀堂及び阿弥陀如来像を見る。 随身院庭園と梅園 どつしりとした構への国宝阿弥陀堂

琳派ふたたび

三月二十七日(日)十時過ぎ京都着。地下鉄にて今出川に往き相国寺拝観。開山塔と其の南庭、浴室を初めて見る。何故かは知らぬが今に残る京都五山のうち、此の相国寺だけは余り好きになれない。 相国寺龍渕水の庭 其の後上立売通を西に歩み妙顕寺に至るも本堂…

これから来る災厄

三月二十六日土曜、晴。風強く寒し。杉花粉に苦しめられる一日也。十時より一如庵にて久しぶりに尺八稽古。最初の週末が如道忌だつたこともあるが、考へてみると三月初めてである。根笹派虚空に入る。早稲田通りの古本屋を巡り、医者に寄つて花粉症の薬を出…

あんまりな名前

どうでもいいことであるが、社民党現党首の名前は現時点でマイナス・オーラ五百万点ではないだらうか。ご存じとは思ふが其の人の名は福島瑞穂(みずほ)である。此れに匹敵するのは、実在しないだらうが都並玄八(つなみ・げんぱつ)くらゐしか思ひつかない。

闇の中の孤独

ある人が、こんな時期だからこそ被災地以外に住む人は外食すべきであると言ふ。外食産業が打撃を受けてをり、実際都内の飲食店は客が少ない状態が続いてゐるらしい。 しかし、それは東京の話である。計画停電の及ばない“聖域”に住む人たちの話である。神奈川…

氷雨

三月二十二日(火)雨、寒し。計画停電のため午後仕事にならず。寒くて暗い職場で所在なく過ごす。わたしにはもはや楽しいと思へることはなくなつたやうだ。耐へてゐる。己が愚かさの結果としてある現在の日々と自分の残りの人生に。生かされてある此の命を無…

コンビ名

芸人の祭典のやうなものに参加してゐる。テレビでよく見る吉本系の芸人が、道路のアスフアルトの上ででんぐり返しを続けたりと体を張つた芸を繰り広げ、中でも藤原の原西は鉄塔の上で頭を受け皿にのせる形でさかさまに胡坐を組んで置物の真似をするといふ芸…

祈りに関する補足

此のブログに反響といふ様なものはないし、社会的な影響など殆どないものと思ふけれど、一昨日からの発言について誤解のないやうに少し補足をしてをく。 まず、石原発言の詳細を聞いた訳ではなく、如何なる意味で語られた事なのかも定かではないが、少なくと…

大阪の友人から単一電池が届いた。これでアメリカで買つたMAG-LITEの懐中電灯が使へるやうになり、夜間の停電に威力を発揮することにならう。有り難い。 また、昨日はパリ時代同僚だつたフランス人調香師の友人から、部屋は空いてゐるからいつでも避難して来…

神仏の加護

昨晩は終戦時の玉音放送以来といふ天皇自らの国民に向けたメツセージに心動かされ、ややアジテーシヨンにも似たことどもを書き連ねてしまつたが、今朝少し冷静になつて「中外日報」といふ宗教界の専門紙のウエツブ版を覗いてみた。各宗門は自派の寺院の被災…

ブラック・アウト

半休して二時過ぎ家に戻り、読書を続けるうち五時過ぎに停電。自宅で初めての夜の停電である。まだ薄ら明るいうちは窓から入る光を頼りに譜面を見て尺八を吹きまくる。それも難しくなつてリビングに移動して初めて石油ストーブも電気がないとつかないことに…

玉音に思ふ

天皇陛下のお言葉を端坐して拝聴す。正に有難き玉音なり。内閣といふ世俗権力に、此の国難を乗り切る能力も気概も覚悟もない事が明らかになつた今、国民統合の権威象徴として自らの存在を顕現させ給ひし陛下の大御心を我らは深く慮るべし。 無力な政府に期す…

不要不急

朝間引きの電車を乗り継ぎ、いつもより三十分近く余計に時間を掛けて出社するも、正午で帰宅することになり、食堂も開かれず。まあ、香料会社の研究開発部門など此の状況では不要不急の最たるものであらう。多くの企業が節電の為も含め自宅待機を実施してゐ…

非常事態

東海道線不通の為出勤できず自宅待機。ネツトのTBSライブ映像でずつとニユースを見続ける。救援の状況、停電による交通混乱の情報、原発事故の動向、その合間に津波警報や地震発生の速報を知らせる音が鳴り、各種記者会見の様子が流される。様々なことが…

六角堂消失

岡倉天心の建てた五浦の六角堂が津波により攫はれて消失したことをニユースで知る。甚大な被害を受けた相馬にも近いから、もしやと心配してゐたのだが、現実のものとなつてしまつた。痛恨の極みである。昨年のちゃうど今頃に訪れて、海を臨む絶景のもと尺八…

茫然自失

犠牲者の数、被害の状況が明らかになるにつれ言葉を失ふ。 スーパーに行くも卵始め食品の残りは少なく、スタンドでは灯油もガソリンも売切れとなる。ラジオとネツトの速報を見て過す。

翌日

ラジオとインターネツトで地震津波の被害の甚大なるを知る。昼前図書館に行くも臨時休館。今日も何度も地震を感じる。

地の揺れ

三時前地震発生。今までになき大きな揺れにて職場の棚の香料書類等乱れ落つ。階数は七階なれど通常の建物の十階以上の高さなればにや、揺れ方尋常ならず。一度納まりたる後上着をつけ鞄を持ち非常階段より地上に下りる。玄関前に全員集まり点呼。暫く様子を…

自省

昨日の日乗を読み返してみると、ずいぶんと不遜といふか傲慢なものの言ひ方である。はふつてをくと増長するわたしの悪い癖がまた出たやうだ。自分ひとりで勝手に生きてゐるやうな気持ちでゐるからああした表現になつてしまふ。諸縁によつて生かされてゐるこ…

無明の憂鬱

憂鬱である。突然何もかもが面白くなく、何もする気がなくなつてしまつた。脱力と憂鬱と落胆を混ぜ合はせ、其処に悲哀を振りかけたやうな水つぽい味気なさである。 杉花粉による目の痒みや鼻腔の不快感がトリガーになつてはゐるだらうが、それだけが原因では…

月曜の京都

三月七日(月)陰後晴 鷺森神社、曼殊院、赤山禅院、蓮華寺、実相院、岩座神社、妙満寺を回り帰宅九時前。花粉症に苦しむ。

如道忌

三月六日(日)晴後雨 十一時より東福寺の塔頭の中にある明暗寺にて第四十五回如道忌。余は如覚と布袋軒鈴慕を吹く。練習時より出来悪し。四時過ぎより懇親会。後祇園の宿に移動。

お水取り

三月五日(土)晴 早朝出立。京都で神先生一行と落合ひ近鉄特急に乗り、十時半奈良着。車四台に分かれ唐招提寺、当麻寺を訪ぬ。奈良市内に戻り、神先生他男性四人で食事を取り、一人加はつて五人で十時前二月堂到着。内陣に入り修二会五日目の行事である過去帳…

真打

落語家になつて高座にあがつた。商店街の催しのやうな感じで、着物の着こなしを気にしながらも割りに落ちついて始めた枕が受けたので何とかなるかなと思ひ始めたら、噺は「とれぴか」をやれといふリクエスト。聞いたこともない題で、もとより話せるわけもな…

高橋名人

マンションの一室のやうな場所で目覚めると、部屋のあちらこちらに会社の部長クラスの人たちが寝穢たなく横になつてゐる。どうやら飲み会のまま皆が寝込んでしまつたと見える。わたしは酒を飲んでゐないので平気だが、すでに八時過ぎなのに他の連中は会社に…