真打

落語家になつて高座にあがつた。商店街の催しのやうな感じで、着物の着こなしを気にしながらも割りに落ちついて始めた枕が受けたので何とかなるかなと思ひ始めたら、噺は「とれぴか」をやれといふリクエスト。聞いたこともない題で、もとより話せるわけもない。わたしは冷や汗をかきながら扇子と手拭ひをさがしてゐる・・・。
これは、高校時代の後輩で彼誰同人のO氏が配信してくれる個人誌「マンスリー・タカミツ」に落語の話が出てゐたのを読んだのと、ナベアツが落語家に転身といふニユースを見たからであらう。我ながら短絡的な夢に呆れる。