2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

その後

衝撃はまだ続いている。今の自分の状態をうまく言い表わすことばはいまだ見つからないが、大雑把な概念や用語でわかったつもりになるよりは、この感情と理性に渦巻く混沌こそをきちんとからだ全体で受けとめるべきなのだろう。 無知と無関心に対する羞恥心と…

人生を変える一冊

石牟礼道子『神々の村』読了。「苦海浄土」第二部である。また、図書館で『桑原史成写真集 水俣事件』および『写真集「水俣を見た七人の写真家たち」』を借りて来た。正視せねばならぬという、自らに課した義務としてそれらの写真を凝視した。そして、第三部…

蘭の花

蘭の花が今年は咲いた。数年前笠間稲荷の境内で買い求めたもので、なかなか咲かず、今回が二度目である。気まぐれなところも我儘な貴婦人のようで嫌いではない。わたしは植物を育てるのが苦手で、盆栽も花もすぐに枯らしてしまうのだが、家内が適度に水をや…

化学工業という「悪」

恥ずかしながら告白する。懺悔と言ってもいい。初めて石牟礼道子著『苦海浄土』を読み終えたのである。高校の時、教師に勧められた。すぐに買って書棚に並べたもののそのまま読まずにいたのである。今回松岡正剛と田中優子の『日本問答』と『江戸問答』を続…

3つの婚約解消事件

先日、浅見雅男の『大正天皇婚約解消事件』を読み終えた。これで、『闘う皇族』と合わせ、明治後半から大正期にかけて起こった三つの婚約解消事件の詳細を知ったことになる。そのすべてに「伏見宮系」皇族が絡んでいる。簡単にまとめておこう。 まずは、他な…

残念

キネカ大森にて「私をくいとめて」を観た。のん(能年玲奈)は相変わらず可愛かったけれど、映画はいろいろな意味で残念な出来であった。同じ綿矢りさ原作大丸明子監督コンビでの「勝手にふるえてろ」が思いのほか面白かったので期待していただけに残念であ…