2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

リフォーム

十一月三十日(水)陰後晴後雨 道路の向こうに団地が何棟も聳えていて、自分の会社の人間がそれぞれ手分けして団地の各部屋のリフォームを手掛けることになった。ボランティアだという。わたしは歩くのも困難でいざりの姿で何とか道を渡り、さらに岩石だらけの…

カラ出張

十一月二十八日(月) 高架線を走って来た電車が高層ビルの五階くらいの高さのターミナルに入る。見たこともないお笑い芸人3人組がテレビ番組のレポート役として降りて説明を始める。どうやらここは滋賀県らしい。向うに山並みは見えるが湖は視界にはない。私…

井の頭線の女

十一月二十六日(土)晴 夕方吉祥寺に着いた。久しぶりだったのでサンロードを中心に歩いてみた。駅の中はずいぶん変わってしまって驚いたが、北口の街のすがた自体はそれほど変わっていないようだった。ただ、店はずいぶん変わってしまったように思う。高校や…

水の縁

十一月二十五日(金)晴、寒し 私の勤務する研究所は周囲を池に囲まれた円形の建物である。ある化粧品会社のお偉方という老人が見学に来たので私が案内してその建物に通すと、突然建物がぐるぐると回りはじめる。勝手を知っているのか老人がレバーを操作してど…

室町の香り

十一月二十三日(水)陰後雨 虚無僧研究会の第三十五回虚無僧追善供養尺八献奏会に牛込の法身寺に出掛ける。数年振りの参加だが、全般に音色が綺麗になり先日の雅楽と同じくα‐波とともに心地よく聴くことの出来る演奏が増えたように思う。特に室町期に作られた…

和のもてなし

十一月十九日(土)晴 午後台湾からの賓客を嶺庵に迎え、煎茶、聞香、抹茶の後尺八古典本曲を吹き、宴席となる。和歌山の酒「紀土」を出したら知っていた。恐るべし。写真は嶺庵の茶花である。楽しく過ごすことが出来た。

役員会

十一月十八日(金)晴 突然呼び出されて行った先が役員会議室であった。初めて入るその部屋は天井も高く装飾も豪華でヨーロッパの王宮の中にいるようである。私は末席と思われる場所に会議中にも拘らず腰を下ろすと、役員たちが睨みつける。そこは役員席で、そ…

匂い関係者

十一月十五日(火)晴 昼は私が小玉鬘と源氏名をつけた入社二年目の女性と外で食事。この子は本当に可愛くて目下私の一番のお気に入りである。今度京都に行くというので私がモデルコースを作ってあげることにする。要は娘と父親なのである。 終業後七時前に有…

雅楽と茶会

十一月十三日(日)晴 昨日土曜は三宅坂国立劇場に赴き『創造する雅楽』を聴く。芝祐靖作曲の雅楽曲「招杜羅紫苑」と「雉門松濤楽」の二曲也。六年前に初めて大阪で雅楽を聴いた時のことはこの日乘の2010.10.29の項に書いた。正直言って退屈したのである。今回…

老いの哀しみ

十一月十日(木)陰後雨 年史の資料として社内報を読み返している。当時は何気なく読み捨てていたものだが、後になって通観すると、時代を映す鏡としてきわめて貴重な資料である。ちょうど、自分が入社した頃を境に、会社も社会も大きく変わり始めたのが見てと…

傑出した駄作

十一月八日(火)陰後雨 会社の帰りに桜木町で映画を観た。先日美容院で手にしたGQという雑誌に出ていた「ぼくのおじさん」という映画で、面白そうに見えたから行ってみる気になったのだが、これがまあ、近年まれにみる駄作であった。雑誌の提灯記事にまんま…

眠りの長短

十一月七日(月)晴 朝晩の通勤の電車で座れると本を読むが、眠くなってすぐに寝てしまう。このこと自体は前からあることなのだが、以前は一駅の間のたかが四・五分の時間がものすごく長い時間寝ていたように感じられていたのに、最近は一駅過ぎた頃かなと思っ…

男性誌

十一月五日(土)晴 美学的施術と散髪に都内に出掛ける。池尻大橋から小洒落た店の並ぶ目黒川沿いを歩き恵比寿に出る。いつもの美容室でいつもの人に切って貰う。今回は白髪染をしたこともあって時間がかかり、その間目の前に置いて貰った男性誌を手に取った。…

贔屓筋

十一月三日(木)晴 天気予報に反して晴天。ワールドシリーズ、シカゴ・カブス優勝。第七戦も同点に追いつかれること二度、延長で激戦を制しての勝利である。凄い試合の一言に尽きる。日本ハムに続いて応援している方のチームが優勝したと思ったら、同じ日に早…

病弱

十一月二日(金)陰後雨 寺田寅彦の日記を読んでいる。大正四年から八年にかけて読了。大正という時代の知識人たちの生活スタイルや時代の感覚を知りたくて読んでいる。あったこと、したことを淡々と述べるスタイルなので、斷腸亭日乘などにくらべればそれ程面…