2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

紅白雑感

今年の大晦日は大好きなベビーメタルが出るというので久しぶりに紅白歌合戦を見た。といっても最初から見たのではなく、出番の少し前から音を消してテレビをつけていた。司会が、大好きな二階堂ふみと大嫌いな大泉洋の、その間に好きでも嫌いでもなく単に興…

嫌ひなことば遣ひ

いい歳をした大人が「はずい」だの「むずい」などと言つてゐるのを耳にすると、殆ど生理的な嫌惡を覺える。「まるつと」「しらつと」なども耳障りである。さういふことば遣ひをする人は語彙力が貧弱なのか大抵同じ語を繰り返すので、如何にも頭が惡さうに見…

悲しい現実

四年半の懲役を経てシャバに出て、いざ元いた組に戻れると思ったら、因果を含めて自分を刑務所に送り出した組長はすでに破門となっておらず、跡を襲った新しい組長に「この組にお前の戻る場所はない。旅に出るかカタギに戻るか好きにしろ」と言われた、…そん…

裸顔(らがん)

昨夜は今年唯一の忘年会であった。麻布十番の店で、三十になったばかりのバツ1の若く美しい女性Sさん、彼女よりひとつふたつ上で現在妊娠中のAさんと私の計三人の密会である。何故か三人は気が合って、いつも楽しい飲み会になるのだが、この日はまたべつの…

線と地形

原武史『「線」の思考』読了。期待したほどには面白くなかった。鉄道路線と近代の歴代天皇や皇族と宗教を掛け合わせたアイデアは良いのだが、単なる旅行記事のようでもあり、ビジュアルがない分航空会社の機内誌の紀行文より退屈なものも少なくなかった。『…

クリスマスの大罪

私は仏教徒なのでクリスマスに興味はない。それでも、世の中が騒ぐこのクリスマスというものの犯す大罪については触れておきたいと思う。 先日WHOが全世界の子どもに向けて、サンタはコロナに免疫があるから高齢でも心配ないと発表したというニュースを見た…

整理と準備

書斎の片づけを始めた。年史編纂中のゲラや資料の類がまだ大量に机周りに残っていたのを処分し、必要なものは仕分けをした。併せて、積んであった古文書関連や楠香関係の史資料の整理もしている。金曜に卒論で甲斐荘楠香を含む日本の香料産業の黎明期につい…

パリの調香師

『パリの調香師』という映画を観た。何とも言いようのない映画であった。 試写会の券を貰ったので京橋まで行って来たのだが、出口で関係者にどうでしたかと聞かれて、「何とも…」としか答えられなかった。元調香師として気の利いたことを言おうにも、映画と…

似て非なるものの好き嫌い

顔や名前や雰囲気や芸風が似ているのに、一方は好きで他方は嫌いということがよくある。一方がすごく好きだから、微妙に違う他方が嫌いになることもあれば、もともとそれぞれ好き・嫌いだったのだが、改めて考えてみると似ていることもある。人それぞれの好…

純粋讀書

カレル・チャペックの『未來からの手紙』を讀んでゐる。小説ではなくエッセイの部類に入るのだらうが、とても面白い。優れた知性と時代への透徹した分析力、そしてユーモアが混合された文章はただただ面白く讀める。というより、面白いから讀んでゐるのであ…

今日のひと言

奢る上司は貧しからず。