自省

昨日の日乗を読み返してみると、ずいぶんと不遜といふか傲慢なものの言ひ方である。はふつてをくと増長するわたしの悪い癖がまた出たやうだ。自分ひとりで勝手に生きてゐるやうな気持ちでゐるからああした表現になつてしまふ。諸縁によつて生かされてゐること、ましてやわたしの場合今かうして普通の生活を送れてゐるのも多くの人々の慈悲や心遣ひによるのだといふことを忘れてはいけないのである。喉元過ぎれば熱さを忘れる自分のそんな愚かさが、どんなに愛する人を傷つけてきたかをもう一度思ひ返さねばならない。
わたしは愚か者であつたし、結局今もそれはたいして変りはない。釈尊の教へに出会つてやつと少しまともな生き方へのヒントを得た程度だのに、つまらないとは呆れ果てたものの言ひやうであらう。文章は依然として偉さうではあるが、反省すること頻りである。