サムライ?!

 稲葉ジャパンの人気が芳しくないという。プレミア12の視聴率が悪く、試合時の球場の客入りも悪いという。ラグビーワールドカップの後だけに、世界トップクラスの選手が集うとは言い難いレベルの低さが明白な上に、稲葉監督の用兵にも疑問だらけであるから、それも当然だと思う。ラグビーワールドカップのあの感動の後で、アメリカの二軍以下のチームに勝てないチームがいくら決勝に進出したところで白けるばかりである。しかも、坂本や山田、丸という、たかがセリーグで結果を残しただけの選手を、調子が出ないのに使い続けるのは、巨人選手の過大評価というより、パリーグ出身の卑屈さにさえ見えてくる。秋山を怪我で失い、千賀と柳田がいないという致命的な戦力不足を見てもわかるように、本来パリーグの選手中心になってもおかしくないはずなのだ。投手は確かに、両リーグともにある程度良い選手を選んでいるが、それでも、負け癖のついているオリックスの投手の起用は見ていてはらはらさせられる。さらに、専門の一塁手がいないのも解せないし、キャッチャーやDHの使い方も私の趣味と合わない。山口の起用も私の美学に反するし、チームの柱となる選手がいないような気がする。花がないのである。甲斐野や山崎のピッチングには惚れ惚れとするものがあるが、果たして韓国戦で通用するかどうか。恨の気合で来る相手に、余りにスマートすぎる気もするのだ。結果的に韓国が勝ち、日本開催から韓国開催に変わって、ますます世界レベルから遠のいて、忘れ去られる大会になっていいのではないかと思う。それくらい、ラグビーを見た後では二流感が拭い去れないのである。