香合墨池帯盃

十月十六日(日)陰
八時起床。朝食、入浴の後十時過ぎに今日は洋服にて出発。有楽町に出て国際フオーラムの大江戸骨董市を見て歩く。十一月から暫く開催されないこともあり、また欲しいものが具体的に幾つかあつた為今回はかなりの点数を購入。まず一昨日出光で見て来たばかりの大雅の瀟湘八景の洞庭秋月の画の入つた墨池。それから蒔絵の香合、九谷焼の盃、青磁の蓋置、そして茶色の博多角帯など。散財にはなつたが良い買物であつた。軽食の後一時過ぎにN子と別れひとりで一如庵に赴く。二時より如道会例會。余は再び佐田先輩と松風を吹く。十一月二十三日に虚無僧研究会の演奏会が開かれ、如道会として布袋軒鈴慕を連管で吹くとの事で、余も之を機に虚無僧研究会に入会し吹奏することにす。四時過ぎより宴席となり日本酒を飲み歓談。建設中の笠間の山荘につき現況を聞く。六時過ぎ散会となり宮地・佐田両先輩含む四人で場所を移し飲み続ける。宮地先輩は例會にて越後三谷を吹かれ、其の演奏が先日の森脇君のものとは違つた実に本曲らしい情感に富むものなれば、その辺の芸談含め話を聞き楽しい時間を過ごす。後から思へば些か飲み過ぎにて帰宅後直ちに就寝。