二匹目も三匹目も駄目なものは駄目

九月五日(月)陰時々雨強し、溽暑耐へ難し
何だかよく知らないが、時の総理大臣が演説で引用したとかで相田某の書の本が売れてゐるのだといふ。どんな言葉を引用したのかさへ知らないが、余は此の相田某の書も言葉(詩であるらしい)も良いと思つた例が無い。といふか嫌ひである。何とも嫌なものを感じてしまふのである。民主党も死ぬほど嫌ひだが、それはともかく、此の相田某の書を嫌ひだと公言してゐる人を、尊敬措く能はざる松岡正剛先生の他に余は知らない。嫌ひなものを列挙するのは余の趣味ではないが、皆が皆好きな字とはとても思へぬのに嫌ひとはつきり言ふ人が少ないので敢て言つてみた。
二匹目のどぢやうは最悪であつたが、三匹目も其れより良いと決まつてゐる訳ではあるまい。