笠間晴れ 

十二月十六日(日)晴
六時二十分起床。日課の臨書を終え、区役所で衆議院選挙投票の後駅に向い、京浜東北線で上野に出る。九時半発の特急に乗る。プラットホームで神先生を見つけ倶に乗車。先日の染井の写真を贈呈。又、『荷風永代橋』をお見せする。友部駅より迎えの車に乗り鍛治倉山荘へ。曲げわっぱの弁当の昼食を挟んで二時間、山荘内農園を各自散策及び竹の音出しなどに過す。風なくよく晴れた暖い日で、日向では暑い程の好天気。寒いと鳴らないわたしの竹もそれなりによく鳴るものの、先日来低音(呂)のロの音が出ず、すぐに甲になってしまう症状は直らず不安を残す。一時より如道会納会の演奏の部が始まる。皆さん練習の成果かよく音が出ておりレベルが高い。わたしは前半の五番目に一人で一閑流六段を吹く。予想通り呂の口は殆ど鳴らず。それ以外はまあまあ。演奏後神先生よりもう少し洒脱さが欲しいとの評を戴く。四時、令先生ご夫妻によるピアノと尺八の『春の海』で演奏の部終了し、場所をワスガゼンに移して四時半より懇親会。いつもながら旨い料理が目白押しである。グリルされた牡蠣を載せたガーリックトーストも良かったし、フォアグラの載った大根の煮物には唸った。旨いのである。六時前先生方に挨拶の後辞して友部駅まで車で送って貰い、常磐線快速で北千住まで、そこから千代田線銀座線東横線京浜東北線を乗り継ぎ十時前帰宅。四時間かかった堪定である。交通費を少しでも安く上げるための涙ぐましい努力である。ただ同道した先輩後輩と楽しく喋りながらの道中なので楽しく割合に早く感じられたのは幸いであった。