処分

五月十一日(木)晴
竟に蔵書の処分を始めることにした。少なくとも一日一冊捨てて行く。これだけで五年で1800冊以上は減る。その他に売れそうなものは売り、所有すべき友人がある場合は寄贈しようと思っている。理想は還暦とともに無一物になることだ。置物とか書類、写真、文物といったものも、もはや持っていても意味はないので捨てるつもりである。出来る限りモノを捨てて身軽になりたい。思い出というほどのものはないし、今までの人生が無意味だったのだから、そのカスを取っておいても無駄なだけだとやっと気がついたという訳だ。何をしてもつまらないし、何を見ても面白くない。本を読むのも惰性と仕事としてであって最早楽しみではないので、それを所有していたいと思わなくなったのかも知れない。これからも読むだろうが、それは仕事としての社史編纂の為であり、それらの本は会社に買って貰うか、図書館で借りるまでのことである。今後はお金もない事だし本を買うのは止めようと思う。