江の島へ

十一月二十五日(日)晴
天気が良く予報よりも暖かだったこともあり、昼前に家を出で鎌倉経由江ノ電で江の島に赴く。橋を渡り参道で昼食、鰺の塩焼き、栄螺の壺焼きを食す。それから児玉神社を参拝。訪れる人は稀で、かつ工事中であったが、常々児玉源太郎後藤新平杉山茂丸などの関係に興味があったので初めて足を向けた。最初向島の杉山邸内にあった神社を後に江の島に移したものという。向島の杉山邸は後に日活の撮影所になった場所である。参道に後藤の書になる石碑あり。東郷平八郎乃木希典と比べれば知名度は低いが、杉山の『児玉大将伝』など読むと中々の人物であったようだ。児玉神社を後にし、徒歩山頂まで登る。今回の目的は山頂にある植物園を見ることであった。今まで何度か江の島に行ったことはあるが入ったことがなかった。それが最近明治に横浜の外国商館で成功したコッキングなるアイルランド人がここに温室つきの別荘を建てていたことを知り興味を持ったのである。コッキングは日本女性と結婚し、その夫人名義で江の島の土地を購入した。貿易の他横浜で石鹸製造をしたこともあり、また明治初期の日本の写真家たちとの交流もあって中々興味深い人物である。植物園の名称が「サムエル・コッキング苑」となっているのも初めて知った。温室が残っているのかと思ったが現存せず、ただ昔温室のあった場所の遺構が最近明らかになったという。冬場のことで見るべき植物はそう多くはなかったが、富士や相模湾三浦半島などを望む景色はさすがに素晴らしいものであった。近場ながらたまにこういう所を訪れるのも良いものである。暖かかったせいもあり、とても気持ちのいい午後となった。それから小田急で藤沢に出て、疲れていたので家電量販店でマッサージチェアに座る。家内の勧めで初めてやってみたのだが、最近のマッサージチェアの技術は素晴らしく、だいぶ疲労がとれた。自分がおじさんになったことを痛感する。それからその店でPCと掃除機を購入する。最近自宅で今使っているノートパソコンの動きが不安定なので、壊れる前に買っておこうと思ったのである。モニターは少し前に27インチを買ったばかりなので安いデスクトップを買うことにした。今のノートは8年くらい使っているから持った方かも知れない。掃除機は大損のコードレスで、もちろん家人のリクエストである。