根尾君の夏

八月二十一日(火)晴
高校野球決勝、大阪桐蔭優勝。今年はきっと根尾君と藤原君の夏になるだろうと思っていたら、吉田君の活躍でちょっと影は薄くなったが、終わってみればやはりふたりはずば抜けていたように思う。金足農業の躍進と、それにまつわるさまざまな物語を知ってしまうと、どうしても応援したくはなり、予想通りワンサイドゲームになって今日は複雑な気分であった。それでも、まあ大阪桐蔭の強さは際立っていたし、去年の勝ったと思った後の逆転負けの悔しさを晴らせたのは良かったと思う。あれですっかり仙台育英は嫌いになったが。吉田君の途中降板は、勝負はついていた以上あれで良かったと思う。甲子園優勝投手の義弟が、連投により大学に行ってもほとんど投げられずに終わったことを身近に知るだけに、多投の犠牲にだけはなって欲しくないと思う。ダルビッシュや田中に勝ったチームのメンバーが、後にあんな凄い投手からヒットを打ったことを自慢にするように、大阪桐蔭のメンバーからあの吉田を高校時代は打ったと自慢されるような投手になってほしいものである。根尾君はホークス今宮タイプになるのか、二刀流大谷の後を追うのか、それとも今までにないタイプの選手になるのか、これから先が本当に楽しみである。根尾君が巨人にだけは行かないことを願うのみであるが。