獅子奮迅

八月二十日(月)陰
18日の土曜、朝から大阪桐蔭の試合を見てから昼過ぎ車で出掛け、狭山市に向かう。駅前の宿に車を停め、西武線を乗り継いで西武球場へ。初めての西武ドーム見参である。ショップの列の最後尾について待つこと30分余、やっとじぶんの番になって聞くと、皆が来ているブルーのユニフォームは限定版でもう売り切れとのこと。あれが格好よくて欲しくて来たのだが、やむなく通常のホーム用のユニフォーム、浅村選手の背番号のものを買う。9000円也。森友のとどちらにしようか迷ったが、浅村は来年はFAでいなくなるかも知れないと思いこちらを選んだ。その意味では菊地という選択もあったが。それから一塁側観客席に向かう。バックスクリーン奥あたりから一塁側三塁側に分かれてスロープを上って行く。内野指定S席は結構上の方にあり、フェンスから20段目はかなり下る感じである。予想通り内野のネットも視界に入らず、ちょうど良い席だった。さっそくビールを注文すると若い売り子の女の子がにこやかに対応してくれ、今日はこれでも涼しい方ですよなどと話しかけてくれる。おじさんはそれだけでもご満悦である。さて、試合の方も、実に面白い試合で、秋山の先頭打者ホームランも出たし、中村おかわり君もホームランを打ち、源田の盗塁、ゲッツーのリクエストやら暴投やらあって、最後は金子の三塁打で逆点勝利を収めるという最高の結果。西武戦はただ強いだけでなく、面白く劇的な展開が多いのでファンにはたまらない。大満足で混雑した電車に乗るが、混んだのは西所沢までで、そこからは二回乗り継ぎだがともに座れて案外楽に宿に戻れて実に楽しい一夜であった。
次の日も家で楽天tvで観戦していたら、土曜打てなかった浅村の二本のホームラン、それも二本目は逆点の満塁ホームランで勝利。二戦とも最後はヒースが完璧に締めた。ヒースは独立リーグにいたとは思えぬ、メジャーから来たかのような貫禄を漂わせていて最高。辻監督のインタビューもはしゃがず陰気でもなくいい感じである。
そして今日は甲子園の準決勝。午後二時間、有給の時間休をとってネットで観戦。願い通り大阪桐蔭勝利となり、明日の午後は半休して家に帰って決勝を観戦することにした。相手の金足農業も好感の持てるチームで吉田君は素晴らしいと思うが、あれほどのハートの強い逸材が連投で選手生命を短くするとしたらもったいない気がする。相手の日大三高は、さすがに今年は日大系が甲子園で目立っても目障りなので負けてよかった。一方の大阪桐蔭の相手済美は、勝ち上がり方を見ていて何となく好きになれないチームだった。甲子園だけで1100球以上投げているエースの酷使は問題あるが、あの投手はプロで通用するとは思えないので燃え尽きても仕方ないとは思う。いずれにせよ、私の希望通りの決勝カードになったので明日が楽しみである。ドラフト1位で根尾君が西武に行ったらいいだろうな。吉田君は楽天、藤原君は雰囲気的には阪神だが、阪神行ってもあの監督では碌なことはないから、いっそ日ハムもいいかも知れない。とにかく良い選手はみんなパリーグ行ってのびのび活躍してほしいものである。それと私が大坂桐蔭好きなのはやはり西谷監督のせいもある。ピンチでも勝っていても、いつも表情を変えず基本にこやかに試合を見ている姿がとても好きで、安心できる。どこぞの「名監督」のように、始終不機嫌そうで、選手がミスをすると怒鳴り散らすような奴は大嫌い。さらに今回は審判が偉そうに選手のプレー中の行動に口をはさむことが相次ぎ、あらためて高校野球の暗黒面を思い知らされた思い。高校生の野球は好きだが高校野球連盟は大嫌い、ブラックスポーツ団体の大本山だと思う気持ちが一層強まった。ボクシング協会より利権が大きい分きっと腐っているに違いない。