備前と銀葉箱

七月十七日(日)晴
朝から有楽町国際フオーラムの大江戸骨董市に足を運ぶ。出店規模も品揃へも丁度よい感じで、大いに愉しむ。備前焼の大皿と銀葉箱に使へる木製の小箱(海外に輸出されて切手入れに使はれたといふ)、鳥の形の香炉などを購ふ。備前は今まで買つたものの中で一番高いが、骨董といふより現代の作家もので伊勢崎紳の作品。同行したN子が同じ作家の茶碗を買つたらぐい呑みをおまけで付けてくれ、それをわたしが貰ふことになつた。備前は前から好きだつたが、今回のは見てゐるうちに心底いいものだと思へたのである。まあ、だいぶ勉強して貰つたので気持ちが動いたのも事実であるが。香炉は三千円のを二千円、小箱は三千八百円を同じく千円引きにて購ふ。ブロカント以来身についたかけ引きの結果である。他にもふさ付きの紐や墨床に使へさうな小台なども入手。収穫の多い一日であつた。