秋葉原

十一月十八日(金)陰時々晴
二時退社し秋葉原に行く。新橋まで爆睡。最近東海道線に乗ると横浜や川崎の記憶がない。極めてよく眠れるのである。四時にヨドバシ四階の丸福珈琲店にてK先生と面談。十二月に呼ばれた勉強会と、来年のマーケテイング関連の講演の打合せ。先生の手掛けるオノマトペ・マーケテイングや香りの英才教育の話などで盛上る。香りとオノマトペーの関係も興味深く、一緒に何かやりませうと言はれる。今の会社に居る限り、さうした仕事をやらせてもらへることはないだらう。これからの人生、今の会社で楽だがつまらない仕事を続けるか、大変でも面白いことをやるのか、迷ふところである。薔薇栽培の大家でもある先生のお宅に、春薔薇の咲く来年の五月には是非お邪魔したいものである。奥様が長唄をされてゐて和服もお好きとのことで我が家とは話が合ひさうである。
六時より某協会にて部会。先日嶺庵に招いた東大T教授が座長で、におひ教育に向けた議論を足かけ四年ほどやつて来て、やつと本を出す方向に動き出す。最初は中公新書に話を持ち込んで出す予定もあつたが、その当時はやる気はあつたが忙し過ぎて頓挫してしまひ、其の後は時間は出来たがわたしにやる気が失せてゐた。今度は最近執筆やら講演依頼なども相次ぎ、久しぶりに匂ひ・香り関係の勉強と著作をやる気になつた上に、時間も取れるので此の際一気にやつてしまはうかと思つてゐる。散会後にT教授と飲みに行かうかとも思つたが、明日から中国に出張とのことなので秋葉原駅にて袂を別つ。