つや姫 

十一月二日(金)
歸宅後車にて桂台の山食といふ米屋に往きつや姫五キロを購ふ。嶺庵公認銘柄とし而後基本的に此の米種を食す事を決したのである。良いと思ふと食べ續け使ひ續けることが多く他に贔屓の銘柄に、墨は古梅園、筆の一休園、原稿用紙は満寿屋、和菓子は若柳と空也京漬物の大こうと近為、佃煮の神宗、くぎ煮の炭屋、笹かまぼこの白謙、珈琲のヴアンキ等がある。煎酒は銀座三河屋に限るし七味や一味は京都祇園の原了郭を主に用ゐる。酒は専ら黒牛を愛飲し、特別なときには菊姫を呑む。ビールはプレミアムモルツウヰスキーは淡麗白角。滅多に買ふものではないが雪駄は浅草辻屋本店、洋傘は前原光榮商店と決めてゐる。着物は大抵目黒八雲の越後屋さん、線香は松栄堂か香雲堂。塩はカマルグのぺルルドセル。後は醤油と味噌を決めたいのだが、此方は未だ是といふものが見つかつてゐない。