例會

一月二十日(日)晴
午前十一時に原宿妙喜庵に赴くも先生の姿なく、電話を入れると今日の稽古を失念して東京に在らずといふ。止む無く高田馬場に出てデイスクユニオンにて河内音頭のCDを購ひ、晝食の後家人と別れ、古本屋を何軒か覗きながら一如庵に至る。二時より如道会例會。余は無住心曲を吹く。音の高さの不安定さなど幾つか指摘を受く。四時半より懇親会。いつもながら料理旨く酒も會話も進む。六時散会となり、例の如く夏目坂の居酒屋にて反省の二次会。参ずる者七名。余の演奏につき更に不備の指摘あり、大いに感謝す。また、話題のいつしか浪曲に転ずるや、S田先輩の単に浪曲好きなだけでなくご自身もよく唸られ、話題百出して大いに盛り上がる。實に達者な藝風であり、その道を進まば一家を成したのではないかと思はれる程の力量と見受けたり。余も調子に乘つて声を出し雲右衛門や新内の真似などする。S田先輩によれば余の声質は太く品がないので新内には向かず、義太夫向きだと云ふ。がつかりである。ただ、日本の傳統藝能や音曲について色々話すことを得て樂しいひと時であつた。九時過ぎ散会となるも歸宅十時半過ぎ。やや酒量を過ごしたやうで直に就寝。