雪の中

二月十六日(日)晴、風強し
書道入浴の後雪の殘る道を慎重に歩みつつ驛に向かひ横濱経由やつと開通した東横線から地下鐡にて銀座に出で、註文した靴を受け取り晝食の後一如庵に赴く。如道會例會にて余は流し鈴慕を吹くも息續かずしどろもどろとなる。各自如道忌での演奏曲を吹いた後懇親會。山本邦山師の急逝の話題から如道先生臨終の様子や、先頃九十九歳にて亡くなりしM先輩の御尊父の見事といふべき往生の顛末などを聞く。
懇親會の後大手町で降り、八重洲口の古本屋で註文の本を受け取り、丸の内側に戻つて註文の三つ揃ひを受け取つて歸途に就く。八時過ぎ歸宅。讀書するも睡気甚だし。