急遽歸濱

六月十日(火)晴
朝目覚めるに痛み依然としてあり、左足を引き摺らねば歩行も叶はず。取り敢へずタクシーにて大阪支店に赴く。相談の結果午前中の用談は止むを得ずして出席し、其の後近くの整形外科にて診察を受くることになる。晝前診察及びヱ氏線検査の結果骨に異常はなく打撲と診断さる。まずは最惡の事態ならざれば安堵す。昨日と異なるヴエテラン營業マンに新大阪まで送られ、午後の仕事は取り消して急ぎ歸濱す。歩行は痛みを伴ひかつ極端に鈍重なれば通勤に堪へず。明日からの出勤を如何せん。幸ひ右足は別状なければ自働車にての通勤も選択肢の一となるらむ。然るに日常では正座は辛うじて可能なるも、立ち上がる際に痛みあれば茶道稽古の所作は困難にて、ましてや結跏趺坐は不可能なれば朝課の坐禅は暫く廃せざるを得ず。T内の運轉時の安全確認行為の怠慢乃至不注意の結果、斯くの如き多大なる不都合を蒙る。T内に對する怒り収まり難し。