左手クリツク

八月七日(木)晴
會社で仕事に使ふコンピユーターの操作に際し、マウスを左手で扱ふやうにし始めた。五十肩の右腕の不如意如何ともし難く、右手でクリツクを繰り返すと肩の痛みが更に増すことに気付いたからである。左手は利き腕ではないから當然操作はたどたどしく、クリツクはともかくドラッグやスクロール、カーソルの移動などには手間取る事も多い。しかしまあ、やつて出來ぬものではない。苛々することもあるが、其れに堪へて仕事を續けることも修行の一だと思ひ、何とかやつてゐる。ひとつ利点があつて、畫面を見ながらメモを取るやうな場合、右手はペンを握つたままであるから、一々持ち換へなくてよいのである。まあ、さうした動作自体がアナログな操作として、抑々コンピユーターの操作性を設計する上で排除されてゐる前提なのかも知れないが。