オールスター觀戰記

七月十八日(土)晴
今年は珍しくオールスター戰二試合を完全觀戰した。パリーグに好きな選手が多いので當然パリーグを應援するのだが、案に反して連敗してしまつた。それでも充分に樂しめる内容であつた。巨人の選手が少ないのも氣分が良い。注目の選手の中では大谷、秋山、森がまづまづの内容で、柳田、中村、中田は普段の力を出し切れなかつたやうである。特に中田は大事な處で力み過ぎて打てない事が多く、サムライジャパンでの使ひ方には注意が必要ではないかと思ふ。とても四番の務まる器ではない。それはともかく、森君の打撃は見てゐて樂しいし、ホームランは正にスカッとするバッティングであつた。セリーグでは廣嶋と横濱の選手の活躍に目覚ましいものがあり、後半戰に期待がかかる。試合前は交流戰と同様パリーグが壓勝するのではないかと思つてゐたが、流石に意地もあつたのであらう、セリーグの選手の攻撃には勢ひがあつた。普段と違ふ満員の觀客に奮起したといふこともあるのではないか。日ハムやホークスの試合の觀客に比べるとセリーグの方が客の入つてゐない印象がある。少なくとも選手の魅力やタレントで言へばパリーグが勝つてゐることに異存はあるまい。今や實力も人氣もパの方が上といふ感じである。それにしても、パリーグチヤンネルの玄人好みの實況や解説に比べ、地上波放送の廣告や番宣、藝能人のつまらないコメントなどには毎度のことながら嫌氣がさす。選手や監督へのインタビウなども試合中では煩くて不快である。もつときちんと試合を見たいのである。元廣嶋の前田の受け應へも決して上手なものではなく、くだらない企劃はゐらないからもつとしつかりと試合を放送して欲しいものである。