肉がない

六月二十五日(土)陰
能年玲奈がI君の背中を摘まんで「肉が無い」と言う。「鍛えているからね」と得意気なI君。ピンホール写真がよく撮れて気をよくしていた私だが、それを聞いて不愉快になり、鍛えていない自分の体を恥じる。イライラはどんどんつのり、私は高校時代の自分の部屋を苛立ちながら歩き回り、本棚から村上春樹の本を取り出し床に叩きつける。驚く家人に向かって「俺はこいつが大嫌いなんだ」と言って『海』だか『ユリイカ』だかの村上特集を物凄い力で引き裂き始める…。