美術館

九月四日(日)晴
昨日の疲れもあって遅く起き、十時近くになって地下鉄でラズパイユのマルシェに出掛ける。ここはBIO、すなわち有機野菜などの専門朝市ということもあって、家内が最も楽しみにしていたもののひとつである。野菜や果物、パンなどをどっさり買って帰る。買って来た食材を料理して昼ごはんを食べ、その後外出。地下鉄8番線でコンコルドへ行き、徒歩チュイルリー公園のオランジュリー美術館へ。日曜は入場無料とのことで列が出来ている。実はオランジェリーに入るのは初めてである。モネや印象派の大部分を私はさほど好んでいないこともあり、わざわざ見る気にならなかったのだが、家内が見たいと言うので来たのである。モネの有名な睡蓮も、私にはピンと来るものがなかった。無料でなくては来なかっただろう。
橋を渡ってオルセー美術館へ。こちらも、たまたま第一日曜は無料とのことで長蛇の列。ただし館内が広いので結構早く進む。入って驚いたのは、私がパリに住んでいた25年以上前に来たときと、中がまったく変わってしまっていたことだ。まるで別の美術館である。それほど長いこと来ていなかった訳だ。いきなり、アングルの「泉」に出くわす。私の初めての著書の表紙にした絵であり、記念に絵の前に立って記念写真を撮って貰う。その他、勝手が違うので有名な作品を見逃したものもあるが、かつてはなかったルドンの装飾壁画が見られたり、マネやゴッホも見られたのでよしとしたい。閉館まで居て珍しく七区を散策。化学会館の写真を撮り、アンヴァリッドまで歩いて地下鉄でアパルトマンに戻る。この日の夜は持参した米で和食とする。この日の歩数、13,528歩。