出産演技

五月二十八日(日)晴
テレビ局のテーマパークのような所である。入口を入るとすぐにフィールドアスレチックのようになっていて、池の上に浮いた板を飛び移ったり、縄を伝わって谷を越えなければならない。途中何人もの人が水の中に落ちて行く。スーツに革靴の人や親子連れも皆落ちて行く。自分は難なく越えて進むと右手に動物園が見える。近くにいた子どもが「あれ、見たことある」と言う。確かにこの動物園を舞台にした動物に関するバラエティ番組を見たことがあるような気がする。さらに進むとスタジオのような建物があり、入るとドラマの一場面の再現に参加できるアトラクションのようなので、数ある小部屋の中から私は刑事ドラマのデカ部屋を選ぶ。渋い刑事の役をやるのに丁度いいと思っていたのに、後からドヤドヤと人がたくさん入って来てしまい、これではドラマにならないと思い、外に出る。エントランスホールで知り合いと会って挨拶をしてから、裏口から出ると、そこは本物の緑山スタジオだから進入禁止だと思い元に戻ろうとするが迷い子になってしまう。それから長い忘却の時間があって、気がつくと私は産科にいて三人たて続けに赤ん坊を産む。次々と出産するのだが、その感覚はどう考えても脱糞であった。