冬支度

十月二十八日(土)雨
昼過ぎまで寝る。時差ボケによって生じた睡眠負債のせいである。それでも頭が重く、腰が痛む。朝食として残されていた握り飯を食べ、それから旅行の荷物の整理と洋服の夏物と冬物の入れ替え、ストーブやヒーター類を出して除湿機をしまうといった冬支度を終日行う。夕方夏物のスーツなどをクリーニング屋に出す。十一日間日本を離れている間にすっかり冬になってしまった。それなのに十月末に台風が来る。冬は嫌いだ。寒いのが苦手だし、今まで嫌なことは皆冬に起こった。夏の暑さは平気で夏バテなどしたことがないのに、冬は風邪を引きやすく気持ちが暗いままである。年末の忘年会的な会合の予定が埋まり始め、そしてバタバタと一年が終り、また歳をとる。人生の冬が迫りつつあり、寒さが身に沁みる。再び春の来る事のない冬だからである。