黒岩比佐子さん

黒岩比佐子氏の若すぎる死について、わたしのよく覗きに行くブログ数軒(ブログの数へ方がわからない)で話題になつてゐる。わたしは氏の著作は読んだことがなく、ただブログを読んでゐただけだが、最後の方は本当に痛々しくて読めなかつた。今日久しぶりに開いてみると、代筆によりブログは続けられてゐて、追悼番組の情報などが載せられてあつた。古本好きにはよく知られ、好まれた人だけれど、小谷野敦のブログを読む限り、著作の詰めの甘さは確かにあつたやうだ。著述家はときによく読んでもゐない人の賞賛より、読み込んでくれた人の細かい指摘の方が嬉しかつたりするものだ。彼女が其れを読めなかつたのが残念である。享年五十二歳、他人事とは思へぬ年齢である。