ルドンへのオマージュ、そしてクリムトの余白に

五月二十一日(土)晴 


今日も気持ちのいい天気である。ところが、朝眩暈と頭痛がして道場を休むことにした。しばらく寝てゐたら少し楽になり、車で買物に出て花を買つて帰り、久しぶりに花を生けた。何となく、ルドンへのオマージユといふ感じになつた。ルドンの花のパステル画には及ぶべくもないが、わたしとしては色彩の選び方がパステル調かも知れない。左手前の薄紫の花は、花びらが紙細工のようにかさかさしてゐて重ねても散りさうになかつたので敢えて密集させてみた。ちなみに花瓶は京都寺町通りの骨董屋で見つけたもので銘を「碧波」とした。敷布は先日米沢で買ひ求めた米沢織である。

もうひとつのは残つた花を無造作に花瓶に挿しただけのものだが、壁のクリムトの画と色調が妙に馴染んだので『クリムトの余白に』と題してみた。余興のやうなものである。