演奏会同窓会

六月十八日(土)陰後雨
八時過ぎ家を出で十時より一如庵にて尺八稽古。阿字観を初めて吹く。辞して早稲田通りの古書肆を見歩き数書を購ふ。書目は下記の如し。
『齋藤史歌文集』講談社学芸文庫
『薄紅梅』泉鏡花 中公文庫
零戦堀越二郎 講談社文庫
零戦』マーチン・ケイデイン サンケイ出版
日英同盟』平間洋一 PHP新書
『帝国の残影』與那覇潤 NTT出版
二時半より竹友会演奏会会場の学生会館に赴くつもりなるも、嘗て同名にて在りし建物周辺には見つからず。問ふに戸山町キヤンパスに移るといふ。移転して既に久しとのこと。歩き行くに往時の学生会館の面影なく、楽器やダンスの練習をする若者雑踏し活気に溢れ、五十路に近い初老の余にとりては眩しきばかり也。やつとのことで地下二階の小ホールに辿り着き入るに、一曲目を聴き逃し、残り四曲を聴く。尺八はすべて女性にて二年生乍ら二尺三寸管の独奏もあり、音もよく通り感心すること頻り也。余の学生の頃と比べ取り組み方の真摯なること比較にならず。演奏会後小憩の後旧第二学生会館跡地に建つタワー十五階のレストランに行く。竹友会同窓会の総会及び懇親会場である。一度六段の調の音合せを行ひ、六時開会してまず合奏。余も久しぶりに合奏で吹く。其の後総会となり会計報告、幹事交代の承認などの後懇親会。様々な年代の諸先輩後輩或は先生方と話すことを得、楽しい時間を過ごす。九十余年に及ぶサークルの重みと有難さを痛感す。九時過ぎ散会し、二次会有りと聞くも明日も早ければ辞して帰宅す。