余のプロ野球改革案

十一月二十八日(月)陰
金のある会社こそ球団を持つべきである。その意味で球団ひとつ買ふくらゐの金額の損失を出しても屋台骨がびくともしない二社に登場してもらひたい。
ひとつ目は大王製紙である。在四国プロ野球チームの誕生といふ悲願が達成されるし、何より注目度が高い。チーム名は四国大王ギヤンブラーズかグレート・キングスで良からう。球場名は当然エリエール・スタジアムで、オーナーは井川元会長か浜田幸一、キヤンプ地はマカオ。監督はピート・ローズを招聘したらどうか。そして、プロ野球はロトといふ名の公認賭博にサツカーに続いて参入するのもいい。
ふたつ目はオリンパス。それにしても神々の苑である山の名を戴くとは何と気高い会社であらう。飛ばしが得意なだけに球団名はオリンパス・フライヤーズで如何か。空気が薄くてボールが飛びやすい高地に、実質価値以上の金額をはたいてジヤイラス球場を作り、M&AならぬFAで外国人飛ばし屋バツターを獲得の上ホームランを量産して欲しいものである。キヤンプ地はもちろんケイマン諸島。この球団では部下や選手の糾弾、不平、内部告発公益通報、暴露はご法度で必ず報復する体質のため、読売の騒動についてはナベツネ側に極めて同情的である。
改めて思ふのは、かたや「大王」、もう一方は神々の座である山の名といふ、神や王様の名をもつ凄い会社であるといふことだ。天皇商事とか、皇帝建設、高天原製鉄といふやうなものと思へばその凄さが分かるであらう。あな怖ろしや。もつともオリンパスは元は高千穂製作所だつたといふから、最初から志は高いのであらう。一方の井川一族はその名も「カミ商事」といふ会社を所有してゐるから、カミをも恐れぬ覇気があつたのかも知れぬ。儲かる会社といふのは謙虚な名前は使はないものらしい。