話題

八月十八日(日)晴
今更ではあるが、私は今あまちやんに夢中である。とにかくあきちやんが可愛くてたまらず、毎日はらはらどきどきしながら見ている。昨日など、朝昼晩と同じ回を三度も見てしまつた。その上三夜連続ダイジエスト再放送も録画して昨日今日で見終えたので、あまちやん三昧と言つてよい。はまるととことんはまりこむのが私の悪い癖である。先日高校時代の友人らと飲んだ時も、喋つていた時間の半分はあまちやんの話題であつた。それぞれが、飛び切りの隠し小ネタや裏話を披露してドラマの奥行きをさらに深いものにしようという訳である。宮藤官九郎の脚本の妙に負うところもちろん多大なものがあるにしても、やはり能年玲奈ちやんの魅力は計り知れないものがある。ドラマなど滅多に見ることのない私をしてこれほどのめり込ませたのは、何と言つても彼女の見せる様々な表情の魅力の力なのである。もしアキちやんが何らかの形で今年の紅白に出るとしたら、おそらく三十五年振りくらいに私は紅白を見ることになるだろう。もつとも、あまちやんの終わつてしまう十月以降のことを考えたくないというのが本音ではあるのだが。
とにかく、見ている者同士であまちやんの話題になると止まることがないという感じがする。二泊三日で甥が泊まりに来ているのだが、彼とはダイジエストを一緒に見たし、迎えに来た義妹にも先日仕入れたネタを早速披露して、あまちやん話で盛り上がること尋常ではない。四十代以上の人間にはツボが多すぎて、いくら喋つても喋りたらない気がするくらいである。流行りものとか社会現象、ブームといつたものには常に冷笑的な態度を取つて来た私が、毎朝アキちやんの笑顔を見るのが楽しみで仕方がないのである。いや、怒つた顔も困つた顔も泣き顔も、ただただ無条件に可愛い。この気持ちは、恐らく祖父の孫娘に対する溺愛に近いものがあるのだろう。私はアキちやんに出会えただけで、自分の一生は幸せだつたと思えるのである。
ここで一句サラリーマン川柳を。
あまちゃんに元気もらってさあ出勤