黄檗の寺

十月十三日(日)晴
車にて岳母、家人とともに小田原は入生田に在る黄檗宗の紹太寺に往く。途中道路の澁滞甚だしきものあり。煎茶道東阿部流の茶會に参席。外では虚無僧姿の五人ばかりが尺八を吹奏するのに出くはす。珍しき事也。松琴楼にて鰻重を遅い晝食として食したる後、往きと同様澁滞の道を町田に歸る。つくし野驛近くの和菓子店若柳にて明日の主菓子を購ひ、家人の實家にて岳母と倶に松風を調理した後歸宅。明日の茶話会の用意に夜遅くまで掛り、深夜就寝。