初釜

一月二十六日(日)雨後晴後陰
六時半起床。きものを着て八時前に出て大量の荷物を車に積み町田へ。九時前に着き、まず盛り物の飾りつけを為し、諸々準備の後十時半過ぎ門人を迎へに行き十一時過ぎより初釜。客は丁度十人にてそれを五人づつの二組に分け、濃茶席と煎茶席に交互に入つて貰ふ。余と家人は煎茶席を受け持つ。晝は岳母手製の松花堂辨當を皆で食べ、午後薄茶一服にて終了。門人を送り終へ濃茶を飲んでゐない余等が花びら餅にて濃茶を服し了はれば既に五時に近し。片付けの後輕い夕食の後歸路に就く。歸宅九時に近し。
料理一切を準備せし岳母及びI先生は勿論、裏方として立ち働きたる家人義妹に加ヘ、送り迎へに車を出す岳父も含め、一同の苦労一方ならぬものあり。然るに今日も心無い門人の良識を疑はざるを得ぬ振る舞ひあるは殘念なり。どつと疲れが出るも、兎に角今年も何とか初釜を終へることが出來た。
下記に掲げるのは余が手掛けたる清源流の盛り物である。
ちなみに盛ったのは

硯屏
中宮寺甎文鎮
蓮霧(れんぶ)
ドラゴンフルーツ


みずき
金柑 
と道端で手折つた名も知らぬ灌木の枝葉

嶺庵における盛り物試作
煎茶席での盛り物全景

同近寫 菊の横の赤い果實が蓮霧。南洋の果實といふ。

附録 佳代子による初釜コラージュ
抹茶席
煎茶席