閑中亂雑

六月二十八日(土)陰時々雨
久しく持たざる閑暇を得てさて思ひ寄せたることどもものさむとて、先日複寫せし文書など取り出ださむとすれども見つからず。用なきまま溜まりたる反古を捨てつつ探せどもさらに無し。疲れ果てて竟に筆とることなく止み侍りぬ。
夜になりて群書類従より名香合を讀む。このところ版本翻刻に親しみ、變體仮名はだいぶ讀み得るやうになりたるも、漢字が混ざるとくずし字辞典と首引きなれば思ふやうには進まず。