甲子園

八月十七日(日)晴
終日メジヤーリーグ、高校野球、職業野球をテレビジヨンにて觀戰。甲子園では最近勢力分布に大きな變動が見られるやうだ。關東が全滅に近く、近畿、四國、九州、山陽と強豪古豪の犇めく地域から出た學校が早々と姿を消し、嘗ては初戰突破も難しかつた東北勢、北陸勢、中部勢の躍進には目を瞠るものがある。今囘余が注目してゐたのは縣名高校で、静岡、三重、大分が完全縣名校、富山商、佐賀北山形中央、市和歌山、沖縄尚學が準縣名校といふ訳である。今日現在完全校では三重のみ殘つてゐる。縣名を背負つた高校は、通常成績優秀な進學校が多く、其れでも地方大會優勝といふことで應援したくなるのである。準だと縣名校以上に進學校の場合もあるが、私立や商業高校、工業高校もあるから多少毛色が變はつて來る。
ところで、東海大相模始め數校出てゐた東海大グループ校も大方既に敗退した。此れには溜飲の下る氣分である。相模は余の現在の地元神奈川代表であるが余り好きではない。東海大系列だからであらう。是はあくまで余の個人的な經驗による偏見でしかないのを承知で言へば、余は東海大出身者が大嫌ひなのである。今までの人生の中で出遭つた東海大出身者は揃ひも揃つて嫌な奴か、本當に余に不愉快な記憶を刻み付けた連中であるが故に、此の偏見は消し去る事が出來ないのである。恐らく出身地、出身校、其の後の人生での出來事等によつて各人がそれぞれ甲子園出場校の好き嫌ひがあり、應援する縣や學校も千差万別なのであらう。余の場合、住んだ事もなく親戚がゐる訳でもないのに應援したくなる縣は、和歌山と山形、秋田であるが、今夏は皆敗退してしまつた。