結跏趺坐

七月四日(月)晴
会社に行こうと電車に乗ってうとうとしていたら、気がつくと電車は大阪環状線になり、桜ノ宮に着くところだった。まさかと思いながら慌てて降りて駅前の路地にあった公衆電話で実家に電話を掛けようとする。百円玉を入れるのだが、何度も戻って出て来てしまう。やっと入ったと思ったら実家の電話番号が分からず携帯電話を取り出して番号を押すがどうしてもうまく押せずに何度も間違える。そのうち番号のボタンだと思っていたものが牛乳瓶の蓋のように取れてしまい、何とか戻すが依然としてつながらない。そうこうしているうちに私はつんつるてんの浴衣を着て禅寺の中に入って行き、そこで坐禅をすることになる。結跏趺坐をしているつもりなのにいつの間にか解けていて、警策で腰をびしりと何度も叩かれる。見ると叩いているのは昔の上司のHさんである。端から見ると虐められているように見えるかも知れないが、坐禅で凝った足腰には却って叩かれて楽になるのがわかり、Hさんの好意を有り難く思う。しかし、何度も結跏趺坐が崩れてその度浴衣がはだけて、下着をつけていない自分の逸物が露出するのでとてもきまりが悪いのである。