ビルの息子

八月五日(土)晴
家の近くに高校が越して来た。新学期から私はそこに通うことになった。お祭りをやっている人が多いと聞いて、学校を休んででもお祭りに参加する人もいるのかなと思う。近いので安心していたら始業の日に遅刻して登校すると、校舎は古いものの転用であることを知ってがっかりする。教室に行くとクラス分けのためのテストが始まっていたが、漢字なので問題ないと思う。その後高校の先輩の小玉さんと喋っていて、自分は塾の事務員の何人とやったなどとセックスした女性の数を自慢していて、相変わらずダメな人だなと思う。家に戻るとナオミが来ていて、富田にテレビ電話を掛ける。富田は私の家に来たことがあるのに、ナオミがいるのが私の家であることに気づいていない様子である。ナオミは人生相談のような話をしていて、妹の娘も一緒に育てているが未来が見えないというような話をしている。私はそっとナオミの手を握った。
それから私はエージェントに呼び出され、出向くと最近君はよくやっていると言われ、付き人がポケットから出した小さなグラスで高価なウィスキーを一口飲ませてもらう。とても美味しい。次いで、ある人を紹介してやると言って連れて行かれたのはビル・ゲイツの息子の家で、玄関だけで体育館くらいの広さがある。背の高い30過ぎの男性が出てきて中に通される。途中にちらと目に入ったリビングでは映画館のスクリーンくらいの大きさのモニターで家族がビデオを観ていた。ゲイツの息子は腎臓が悪く、家族も同様で、お金はいくらでも出すから何とか研究を進めてくれと言う。私は自信はないがやるしかないと思い、頑張ってみますと答える。