香りの器

七月三十日(日)陰
静嘉堂文庫に赴き「珠玉の香合香炉」展を観る。佳品多く楽しむを得る。香合は小さきもの多く、蓋し収集に最適のものならん。香を容れる実用より、飾り物・置物として愛玩の対象たりしこと歴然也。香道具の展示もあり、また曜変天目も公開されてあり。但し、図録を求めたところ極めて粗略なるもののみなるは残念也。余の好みし香合の図録に含まれず、また冊子の小さければ写真鮮明さを欠く。香りの器の展示としては頃日出色のものなれば、返す返すも残念也。