成長

一月二十九日(月)陰
今朝の夢で、二三日泊った旅館から荷物をまとめて帰ろうとしているところがあった。今までだと、カバンに衣類などを詰め込もうとして思いのほか時間がかかり、しかも結局うまくしまえずに途方に暮れるほど長い時間が過ぎてしまうことが多かった。ところが今回は、三つのバッグに衣類や土産の品などを詰め込むと、意外にもすんなり片付いた上に来た時よりも荷物が少なくなっていた。あれっと、自分でも意外な思いで軽いカバンをぐるぐる回してみたりしていた。そんな些細なことなのだが、自分が少し成長したようで、わたしには何やらそれがうれしいのだ。同様に、先日の夢では好みのタイプの女性からやたらに愛想よくされて何をしても構わない様子なのに、献身的な妻の存在を告げてがっかりさせるということがあった。夢の中とは言え、これは大いに人間的な成長と言えるのではないか。実生活においてはもはや成長などは望むべくもない年齢だが、夢の中で少しは成長していると思えば、生きているのも無駄ではないかとある種の気休めにはなるものであるらしい。