旧字旧仮名

四月十三日(金)晴後陰
『私の國語教室』を読んでゐて、歴史的仮名遣ひに対する理解を深めると同時に、余も今まで此の日乘でも誤つた表記をしてゐたもののあることに気づかされた。しかし、福田先生も、此の対現代仮名遣ひといふ問題に取り組むまでは無智によつて数々の間違ひを犯して来たと告白されてゐる。要は言葉に対する高い意識を持つて間違ひや誤つて覚えた用法を直し、正しい遣ひ方を理解してゆく事が肝要なのであつて、新仮名になつたからと言つて仮名遣ひの間違ひが減つたとも思へぬ中、少しでも正しい仮名遣ひ、正しい日本語を書く努力を続けてゆくことが大切なのである。
ところで、此のブログの漢字表記を旧字にする件は、熟考のすゑ、自分が書けもしない字を変換によつて使ふのもをかしな話なので、まずは自分が書ける程度の旧字体のみに留めることにした。だから今のところは大して読みにくくはならないだらうが、此れも習字を続けると少しづつ字画の多い文字に置き換はつてゆくかも知れぬ。さうならなかつたとしたら、勉強が滞つてゐる証拠となるだらう。急に変な漢字が出て來たら、ははあこいつ今度はこんな字を覚えやがつたなと思つていただければよい訳である。