川越

八月二十六日(日)晴
九時過ぎホテルを出で関越道経由にて川越の旧市街に入る。喜多院近くの駐車場に車を停め、川越大師喜多院を参拝。江戸城より移築せし客殿や五百羅漢を面白く見る。
喜多院の庭
五百羅漢像のひとつ
尺八を吹く羅漢
携帯で話し中の羅漢(?)
仲良し羅漢二題
徒歩元川越城域にある富士見櫓、三芳野神社、本丸御殿を巡る。名香「三吉野」を聞きし翌週に三芳野の名に接するも奇縁と云ふべし。炎天猛暑の凄まじき事盛夏に異ならず。絶へず水分補給を心掛く。凾館奉行所を思ひ出させる本丸御殿の庭には百日紅盛り也。
夏の庭二題
本丸御殿よりバスにて菓子屋横丁に移動し、近くの和菓子屋にてかき氷を喫す。其の後蔵造りの街並みを散策し、旧山崎家別邸の庭と茶室を見てから駐車場に戻り、三時頃灼熱の川越を後にす。少し早めに出たせゐか大した渋滞もなく五時前には町田のN子の実家に到る。先日N子にと岳母の知人より贈られし着物がたくさんあり、その中から似合ひさうなものを選別す。着物を着て出歩いてゐると、それを見た人が是非着て欲しいと着物を譲られることが少なくないさうだ。段々自分で着なくなつたり若い頃のものが似合はなくなつたりで、折角だからよく着る人に貰つてもらふのだと言ふ。今回は一着余に男物の一重もあつて見るに色柄は好いが裄丈が短く、越後屋さんに仕立て直せるか相談することとなる。いづれにせよ有難い事で、今まで余も大島の紬や浴衣などを頂戴してゐる。着る人が少なくなつてゐるので得する事もあるのである。夕食まで昼寝をして、入浴、夕食の後辞して帰宅。妻の実家に行つて昼寝するまで寛げる者はさうはゐないとN子に言はれ、確かにさうだと苦笑す。