大樋焼 

十一月二十五日(日)陰
八時起床。午前中は揮毫。晝食後眠氣甚しく仮眠。二時前家人と出掛け横濱高嶋屋七階美術画廊に赴く。大樋長左衛門の作品展の呈茶席に岳母の師たる関先生を訪ね、岳母ともども挨拶の後一茶を喫す。出されし茶菓まづし。甘さくどく驚くべきまづさ也。展示品も見るに余りの高額に再び驚く。とても其の額に見合ふ品格なし。価値に見合ふ値段に百貨店の儲けが加はりたる故か。改めて茶道界の美意識及び金銭感覚の硬直せるを痛感す。辞して關内に移動し伊勢佐木町の古本屋などを見て歩き、茶道具屋徳増に至る。話好きな店員に茶道具を色々見せて貰ひ、結局亀甲竹の結界を購ひて歸る。夕食の後入浴。左肩の痛み去らず。十一時過ぎ就寝。